会津執権の栄誉 2017年直木賞候補作品。
星5つとしましたが、気持ち星4.5くらいです。
何故かと言うと、お話の中に入り込んでいくまでに、多少の努力が必要なところでしょうか。
もしかすると、そこで脱落する読み手がいるかもしれないと思いました。
作者の佐藤巖太郎さんは、福島出身の作家さんです。
この作品の舞台は会津の名門芦名家。
敵役はあの独眼竜伊達政宗。

実は私の今住んでいる場所もこの作品の舞台となった近辺です。
私はどちらかというと伊達家に縁のある場所に住んでいるのですけれど。
とにかく歴史物ですので、登場人物を把握するまでに苦労します。名前の読み方も難しいですし……(^_^;)
ただこの本は短編連作と言うかたちですので、思ったより読みやすく感じました。

一番最初に入っている「湖の武将」
あちこちに散りばめられたエピソードがラストに向かって物語の途中から一気に動き、流れ出して一点に集まっていくさまに震えました。

物語を象徴するかのような小道具も効いてます。
表題作「会津執権の栄誉」では時雨。
最後に描き下ろしで芦名家の敵であった伊達政宗のお話も載っていて、その政宗を描いた「政宗の代償」では蝉の脱殻。

歴史物がお好きな方でしたら、是非読んでみてください。
2017/12/19(火) 08:07 記事URL